| 薪ストーブのデメリット |
薪ストーブは素晴らしい道具です。ゆとり、スローライフ、エコ、自給自足……。ライフスタイルを根底から変えてしまう力すら持つ、「古き良き本物の道具」。
ですが、それが故に、手間をかけてやる必要があります。
大金を投じて薪ストーブを設置してから「こんな筈じゃなかった」とならないために必ず理解、納得しておくことが必要なポイントです。 |
|
|
| CONTENTS |
薪ストーブこれぐらいは知っておこう
まずは基本的な知識をおさらいしましょう。
薪ストーブとは?
前のページ「薪ストーブのデメリット」では、イメージだけで語られやすい薪ストーブに関して、避けては通れない現実の問題点を説明しました。スイッチひとつの現代的な暖房設備からは考えられないほどの、手間またはお金がかかるのです。
しかし、薪ストーブには、柔らかい本物の暖かさや、独特の心なごませる雰囲気があるのも事実です。では、この便利な資本主義の世の中、手間かお金のかかる薪ストーブが、それだけでここまで支持されているのでしょうか。
答えは否、です。
薪ストーブの本当に良いところは、こんな便利な世の中で、あえて手間をかけるという点にあります。
山登りをする人は、なぜわざわざ自分の足であんな不便で何もないところに苦労して登っていくのでしょう。サイクリングをする人は、なんで用事もないのに遠乗りするのでしょう−−せめて電車や自動車を使えば早いのに。
答えは、自分で体を動かして実際に何かを成し遂げ、その達成感を味わいたいからです。苦労をすればするほど、完遂したときの景色は違って見えることを知っているからです。
薪ストーブも同じです。
薪を割ってまず体を動かすことの爽快感を味わい、割った薪を積み上げれば、その量に達成感を覚えます。そして待ち遠しい冬がやってきて−−その暖かさは格別です。
火をおこす作業も、ある種の芸術です。焚き付けから徐々に太い薪へと、綺麗に火を育てられた時の仄かな満足感は薪焚き人の特権ですし、そうやって火を見守っている、その時の心の穏やかさは何物にも換えがたい貴重なひと時です。
薪ストーブにかける手間は、ある意味で贅沢な娯楽です。しかも、山登りなどとは違って、実用性に富んだ娯楽です。薪ストーブを焚く人は、わざわざ遠くまで出かけなくとも、日常そのものがレジャーに近づきます。先輩の薪焚き人の中には、趣味は何ですか−−と聞かれたとき、胸を張って、薪割りです、と答える人もいるでしょう。
便利が当たり前の世の中で、あえてそう答える。その人は物の本当の価値を知っているのです。自分の手で薪を作ること。その薪を焚いて、心静かに物思いにふけること。
薪ストーブは手間のかかる道具ですが、本当の豊かさへと導いてくれる道具でもあります。
さあ、あなたもFlameWatcher(炎を眺める人)になってみてはいかがでしょう?
- 追伸 -
とはいえ、便利な世の中に慣れた人が、いきなり前時代的な(?)薪ストーブの手間をこなせるでしょうか。または、この時代に薪を充分に集められるでしょうか。
その部分で導入に不安を感じる人も多いことでしょう。
そういう方には、まずは補助暖房として導入することをお勧めします。
そうしておいて、無理をしない範囲で集めた薪を、本当に冷え込みの激しい日や、時間的に余裕がある週末だけ愉しみながら焚く、というスタイルにすれば良いのです。
薪ストーブは手間をかけた分だけ喜びが深まるものですが、こうしておけば、薪ストーブにその手間を「要求」されることなく、自分のペースで”オイシイ”ところだけ味わうことが出来ます。
一旦薪ストーブを使ってしまうとずっと焚いていたくなるのは事実ですが、そうなったら翌年は多めに薪を準備すれば良いだけの話ですし、子供の成長(薪割り労働力の増加!)や定年退職(自由に使える時間の増加)などを待って主暖房に切り替えても良いでしょう。
薪ストーブは真の”ゆとり”のための大いなる道具ですが、ハイテイク・ハイリターンの傾向があります。上記のように、まずは補助暖房として様子を見るのも悪くないかもしれませんね。
|
|